なぜ今「顔パス」改札なのか? JR東日本が挑む次世代改札の利便性! 大阪メトロ先行、首都圏導入は10年以内?
顔認証式改札の導入が進む中、JR東日本は2025年春から上越新幹線で実証実験を開始する。駅周辺のキャッシュレス化や、顔認証技術による利便性向上が期待され、最先端技術を活用した新たな駅の風景が現実となる。
顔認証技術の次なる進化
では、顔認証式改札は利用者にどのような利点をもたらすのか。
カードやスマートフォンを取り出さずに改札を通過できるという基本的な利便性に加え、Suicaのセンターサーバー化(いわゆる「新Suica」)との連携により、さらなる恩恵が見込まれる。たとえば、スマホアプリ上で多様なチケットを購入できるようになる可能性がある。
仮にJR東日本が1週間限定定期券をスマホ専用で販売したとしよう。利用者はスマホで定期を購入し、あとは指定期間内に顔認証改札をそのまま通過するだけでよい。手続きの流れは、極めてシンプルだ。
さらに注目すべきは、顔を使った認証という仕組みの本質的な特性である。従来の定期券では紛失すれば再購入が必要だったが、顔認証によって物理的な定期券の存在そのものが不要になる。テクノロジーの進化が紛失という概念を制度ごと上書きしようとしている。
長期的に見れば、顔認証式改札は「駅周辺店舗のキャッシュレス革命」を後押しする可能性がある。日本でも、すでにレジを持たないレジレスコンビニが登場している。利用者は商品を手に取るだけで、レジに並ぶことなく店を出る。店内に設置されたセンサーが商品の選択を検知し、退店後に自動で決済を行う仕組みだ。
このレジレスコンビニの入退店や決済に、顔認証を組み合わせる動きも今後本格化すると見られる。IDやスマホを提示する必要すらなく、顔だけで個人認証と決済が完了する世界が現実味を帯びてきた。
慢性的な人手不足が続くなか、省力化を図る手段として、顔認証は多くの業種にとって現実的なソリューションになり得る。顔認証式改札は、その突破口として注目を集める技術のひとつだ。