通園バスは消える運命? 共働き77.8%時代の子育て世代の悲鳴…自動運転で救世主となる日は来るのか?

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2025年2月、首都圏を中心に通園バスの運行管理を担っていた企業が運転手不足を理由に契約終了を通知。共働き世帯にとって重要な通園バスだが、少子化と人手不足が運営を圧迫。安全面やコスト問題も深刻化するなか、通園バスの将来は自動運転技術に期待をかける。

通園バスにも広がる運転手不足

通園バス(画像:写真AC)
通園バス(画像:写真AC)

 2025年2月、首都圏を中心に通園バスの運行管理を請け負っていた企業が、幼稚園や保育園に対し、運転手の派遣を含む契約を来月末で終了すると通知したとの報道があった。

 背景には深刻な運転手不足がある。この運行管理会社も、高齢化した運転手の定年退職や転職が相次ぎ、新規採用で補充できなかった結果、事態が悪化したという。

 実際、帝国データバンク(東京都港区)の調査によれば、物流業界の72.0%の企業が人手不足を感じているという。また、NHKのウェブサイトでは、通園バスの運行を請け負う企業が加入する日本自動車運行管理協会(東京都品川区)が、2024年問題による時間外労働規制強化の影響で人材確保が困難になり、求人を出しても応募が少ない状況を発表している。

 このような背景から、運転手不足は業界全体の問題となり、通園バスにも2024年問題の影響が及んでいることがわかる。

 一方、少子化や共働きの増加にともない、園選びの際に

「通園バス」

があることを重視するといった保護者の声もある。通園バスの需要は依然として高い。では、今後、幼稚園や保育園の通園バスはどのように変化していくのだろうか。

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