カーナビはもうオワコン? 「Google様」に聞けばオールOK時代? 生成AI×Google Mapがもたらす「移動革命」とその未来とは
AIスマホの進化が加速し、GoogleのGeminiがカーナビ業界に革新をもたらす。従来のカーナビを凌ぐ性能を誇り、AIが運転中の情報提供を劇的に変化させる可能性が高まっている。2025年にはカーナビの再発明が進む予感だ。
専用機を脅かす汎用端末

Google Mapは従来、カーナビに比べて情報量が少ないと指摘されてきた。
カーナビには、ゼンリンの地図データを活用した専用ソフトが使われている。表示内容は運転中でも見やすく、視認性を重視して最適化されている。また、日本向けのカーナビ用ハードウェアは、全地球測位システム(GPS)だけでなく準天頂衛星システム「みちびき」にも対応している。誤差は1m以内という驚異的な位置精度を誇る。
一方で、デジタルカメラのシェアはスマホに奪われた。近年こそ多少の回復傾向があるが、もはや日常の撮影はスマホで事足りる時代である。
しかし、カーナビはそうならなかった。スマホの地図アプリよりも圧倒的に多くの情報を、わかりやすい形で運転中のドライバーに提供してきたからだ。
だが、状況は変わりつつある。冒頭で触れたAIのマルチモーダル化がその背景にある。スマホが、カーナビを完全に凌駕する未来が現実味を帯びてきた。