EVは買うと大損だった? 5年で「価値72%減」の車種も! 有名ドイツメーカーはほぼ無傷? 中古車市場で明暗! 次世代モビリティの罠と賢い選択を考える

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5年後の車の価値がどう変動するか、消費者にとって重要な判断材料となる。米国の中古車分析会社「iSeeCars」の調査によると、EVは平均58.8%の価値を失う一方、ピックアップトラックやハイブリッド車は40%台と比較的低い価値低下率を維持。特にポルシェ911やトヨタ・タコマが価値を保つ中、ジャガーI-PACEは72%もの価値を失う結果となった。

5年後の車両価値差分析

自動車(画像:Alexander Migl )
自動車(画像:Alexander Migl )

 車選びで何を重視するかは人それぞれだが、将来の乗り換えを考えると、価値が落ちにくい車を選ぶのは賢明だろう。では、具体的にどの車種が価値が落ちにくく、どの車種が価値を失いやすいのだろうか。

 米国の中古車情報会社「iSeeCars」が、2024年3月から2025年2月までに販売された5年落ちの中古車80万台以上を分析した。そこで、5年間の価値低下率を算出した。

 分析対象からは、大型トラックやバン、2024年モデル時点で生産終了となったモデル、少量生産モデルは除外された。メーカー希望小売価格は米国労働統計局のデータを基に、2025年のインフレ率を調整して算出。各車両の平均希望小売価格と中古車価格の差を数学的にモデル化し、価値低下率を計算した。

 調査結果では、価値低下率が車種ごとに大きく異なることがわかった。電気自動車(EV)は5年後に58.8%の価値を失うのに対し、ピックアップトラック(40.4%)とハイブリッド車(HV)(40.7%)は、新車時の価値をわりと維持している。

 全体の業界平均は45.6%で、2023年のコロナ禍の影響を受けた38.8%よりも価値の損失が大きいことが反映されている。

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