桜島フェリー「24時間運航」終了の衝撃! 90年続いたかつての“ドル箱路線”はなぜ赤字転落? 高速道路、火山、コロナ…地方交通崩壊の縮図か

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鹿児島市と桜島を結ぶ桜島フェリーが、2025年10月に24時間運航を終了する決定を下した。9年連続の赤字と27億円を超える累積欠損が原因だ。フェリー経営の転機は、高速道路の開通や桜島の火山活動、コロナ禍など複合的な要因にあり、地方公共交通の厳しい現状を浮き彫りにしている。

地方交通の未来を左右する問題

桜島フェリー(画像:写真AC)
桜島フェリー(画像:写真AC)

 2014年の高速道路開通による物流ルートの変化、桜島の火山活動、コロナ禍の打撃、そして市町村合併後の運営方針変更など、問題が多岐にわたり、簡単に解決するものではない。このような桜島フェリーの事例は、地方の公共交通が直面する課題の縮図ともいえる。

 本来ならば、国レベルで取り組み、離島航路指定も検討すべき段階だ。しかし、あくまでローカルな問題としか認識されていないため、盛り上がりを欠いている。一地方の問題は、やがて自分の住む地域にも影響を及ぼすかもしれない。そのため、フレキシブルに対応できる支援制度の構築は欠かせない。

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