なぜ英国人は「グレーの自動車」を選ぶのか? 7年連続No.1の理由! 14年ぶりトップ3入りした「青」の意味とは?

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英国で2024年に最も売れた車の色は7年連続で「グレー」。新車登録の27.8%を占め、過去最高のシェアを記録した。2位は「黒」、3位には14年ぶりに「青」が返り咲き、EV人気とも関係があるとされる。英国市場での色の選択は経済や心理とも密接に関わっており、再販価値の観点からもモノクロームが主流。変化の兆しはあるものの、道路が鮮やかに彩られる日はまだ遠いかもしれない。

グレーが人気色

英国(画像:Pexels)
英国(画像:Pexels)

 2024年に英国で最も売れた車の色は「グレー」だった。

 グレーの一番人気は7年連続であるが、2024年は全新車登録数の27.8%を占め、過去最高のシェアとなった。前年比6.7%増なので、その人気が一層増しているのがわかる(2025年1月18日付け『英国自動車製造販売協会(SMMT)』プレスリリース)。2番目に多かったのは「黒(21.7%、前年比プラス9.9%)」で、3位は「青(14.9%、前年比プラス1.6%)」だった。青がトップ3入りしたのは、2010年以来実に14年ぶりであり、話題となった。

 ここまで見て、日本との違いを感じたことだろう。アクサルタ社が2024年9月発表した最新版である「2023年版世界自動車人気色調査報告書」では、日本の車の人気色は、

・1位:白
・2位:黒
・3位:シルバー
・4位:グレー
・5位:青

だった。日本ではグレーの車を見かけると新鮮味があるが、世界的には既にメジャー化しており、2023年に黒を抜いて2位となっている。白、グレー、黒、シルバー、青の順である。

 地域でみると、グレーは欧州全体でも5年連続で最も人気を集めている。同じアジアでも、

・中国は白、黒、グレー、青、シルバーの順
・韓国は白、グレー、黒、青、赤の順

であり、日本よりもグレーが定番化している。

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