マイカー共有の夢、なぜ崩壊? 「エニカ」終了の衝撃…オーナーのリスク、利用者の不安、「個人間カーシェア」市場に未来はあるのか?

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DeNA SOMPO Mobilityが運営する個人間カーシェア「Anyca(エニカ)」が2024年12月31日をもってサービスを終了。本稿では、Anycaのサービス終了に見る個人間カーシェアの課題と、シェアリングエコノミー全体が抱える問題、そして今後のモビリティ市場への影響について考察する。

「Anyca」などのサービスが続々終了

自動車(画像:写真AC)
自動車(画像:写真AC)

 個人間カーシェアは、車の所有負担を軽減し、利用者同士で車を共有する新たなモビリティの形として注目されてきた。

 なかでもAnyca(エニカ)は2015(平成27)年にサービスを開始し、「個人間カーシェア」「Anyca Officialシェアカー」など多様な形態で事業を展開。2024年時点で会員数91万人、登録車両数4万4000台を達成するなど、一見すると順調に成長しているように見えた。

 しかし、サービス開始当初に想定していた規模には遠く及ばず、収益性も期待を下回った。これを受け、運営元のDeNA SOMPO Mobilityは2024年12月31日をもってサービスを終了した。

 同様のサービスも次々と市場から撤退しており、その背景には単なる利用者数や収益の問題だけでなく、シェアリングエコノミー全体が抱える根本的な課題がある。本記事では、個人間カーシェアの終了に至った理由と、その影響について考察する。

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