映画『私をスキーに連れてって』はなぜ社会現象になったのか? スキーブームの火付け役! 原田知世とセリカGT-FOURがマジGood! 公開38年で考える

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1987年公開の『私をスキーに連れてって』は、興行収入20億円超を記録し、スキー人口1,800万人時代を象徴する作品となった。しかし、その魅力は単なるバブルの遺産ではない。本作が映し出したのは、「移動がもたらす高揚感」だ。セリカGT-FOURで駆け抜ける雪道、都市と非日常を結ぶ移動の魔法――。それから38年、私たちは「遠くへ行くこと」の価値を、どこまで覚えているだろうか。

「SNOW DRIVE 2025 in Naeba」が映し出すもの

「SNOW DRIVE 2025 in Naeba」(画像:トヨタ自動車)
「SNOW DRIVE 2025 in Naeba」(画像:トヨタ自動車)

 それから40年近くが経ち、2025年2月、新潟県・苗場スキー場で「SNOW DRIVE 2025 in Naeba」が開催されている。セリカGT-FOURが展示されるほか、松任谷由実の「SURF & SNOW in Naeba Vol.45」とのコラボレーションも実現する。

 このイベントが単なる懐古趣味にとどまらないのは、「移動の再発見」というテーマがあるからだ。

 現在の若者は、1980年代のように頻繁にスキー場へ足を運ぶことは少なくなった。都市部のライフスタイルは変化し、カーシェアや電車移動が主流になりつつある。それでも「移動することで得られる体験の価値」は変わらない。

 イベントでは、GRヤリスとスキーヤーがシンクロしながら滑走するスペシャルムービーが公開されている。ここにあるのは、クルマで出かける楽しさを現代に甦らせようという意図だ。

『私をスキーに連れてって』が描いた「移動の喜び」は、決して過去のものではない。それをどう現代に適応させるかが、今まさに問われている。

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