「右に見える競馬場、左はビール工場」 ユーミンの「中央フリーウェイ」はなぜ時代を超えて愛されるのか? 歌詞から読み解く1970年代の東京の姿とは
1976年に発表された松任谷由実の「中央フリーウェイ」は、東京西部の都市風景を背景に、ドライブの楽しさと自由を描いた名曲である。歌詞に登場する競馬場やビール工場、米軍基地跡などの場所は、社会の変化とともに新たな意味を持ち続け、今も多くの人々に愛されている。その魅力が時代を超えて支持される理由を探る。
都市と郊外をつなぐ自由な道

「中央フリーウェイ」は、単なるドライブソングではなく、都市と郊外の境界を駆け抜ける喜びを描いた名曲である。
その歌詞には、当時の東京西部の都市風景が凝縮されており、競馬場、ビール工場、米軍基地跡などが登場し、これらの場所は社会の変化とともに新たな意味を持ち始めた。
この曲が今も色あせない理由は、「走ること」そのものが持つ喜びが、時代を超えて普遍的なものだからである。クルマに乗り、景色が流れていく。
その感覚に込められた「自由」が、この楽曲が長年にわたって愛され続ける理由だといえる。