空港のグランドスタッフはなぜ低賃金？ 重労働でも「年収250万～300万」という現実！ CAとの待遇格差が日本観光業に及ぼす深刻な影響とは
日本の航空業界を支えるグランドスタッフの平均年収は約434万円（実際は250万円から300万円とされる）。これはキャビンアテンダントより大幅に低い水準だ。雇用形態の違いや労働組合の影響、さらには「見える仕事」と「見えない仕事」の評価格差が、この待遇差を生んでいる。人手不足が深刻化するなか、この賃金格差は是正されるべきなのか。航空業界の安定運営、ひいては観光立国・日本の競争力に与える影響を考察する。
求められる正当な評価
グランドスタッフとキャビンアテンダントの待遇格差は、単なる職種の違いではなく、構造的な問題だ。航空会社のサービスの質を支える両者は、互いに補完し合う存在であり、どちらも等しく評価されるべきだと思う。
航空業界が未来を見据えるなら、グランドスタッフの待遇改善に本腰を入れるべき時が来ている。地上で働く彼らが適切な報酬と労働環境を得られる社会を目指し、議論を深めていく必要がある。
また、前述のように、グランドスタッフの不足はすでに航空路線の増便や新規就航に影響を与えている。グランドスタッフ不足は航空業界を超え、観光立国を目指す日本全体の課題だといえる。