コロナ禍で物流大混乱も 海運大手の「コンテナ船事業」が絶好調なワケ

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物流の混乱が依然として続いている。しかしコンテナ船事業を行う会社は好調で、今年度の業績予想を上方修正している。世界的な海運会社MAERSK社は、昨年の売上高が55%増となっている。

海上コンテナ輸送の混乱はまだまだ続く?

ONEジャパンのウェブサイト(画像:ONEジャパン)
ONEジャパンのウェブサイト(画像:ONEジャパン)

 2020年後半からのコンテナ不足問題を受けて、日本国内でも国土交通省をはじめとした関係省庁および荷主、船社および物流事業者などの関係団体により、国際海上コンテナ輸送の需給逼迫問題に対する連携の促進が進められてきた。

 具体的には、外航コンテナ船社による輸送力の増強や空コンテナの確保、物流事業者によるコンテナの早期返却や過剰な予約の自粛、荷主間による混載などについて協力要請された。実際、ONE社は、

「今年度第3四半期においては、許容量を超える負荷がかかっている状況が続きスペース不足は続くも、コンテナ不足は発生していない」

としている。

 とはいえ、世界レベルで物流が混乱しており、日本単独の対策にも限界がある。また、国内海運大手各社は、オミクロン株の感染拡大による世界的な物流業界の人手不足などにより、物流の混乱が解消する見通しは依然として立っていないと、決算会見において述べている。

 ここ最近になり、中国国内においてオミクロン株の感染拡大が報道されている。中国の感染対策の厳しさを鑑みると、さらなるコンテナの滞留が発生し、ますます混乱が激しくなる可能性が考えられるだろう。

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