高齢ドライバーを救え! 日本発「ペダル踏み間違い防止」技術、世界基準に 10年で事故半減、25年義務化で何が変わる?
高齢ドライバーによる交通事故防止を目指す、日本発の「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」が国連基準に認定され、2025年から新車搭載が義務化される。この技術は、特に高齢者の交通安全を確保し、事故件数を半減させた実績を持つ。今後、世界的普及が期待される一方、課題として価格競争力や教育の強化が挙げられる。
国連基準化の経緯

国土交通省は2024年11月19日、スイス・ジュネーブで開催された自動車基準調和世界フォーラムの第194回本会議において、日本発の安全技術「ペダル踏み間違い時加速抑制装置(ACPE)」が国連基準として認められ、今後の世界スタンダードに決まったことを発表した。正式には2025年6月に発効予定である。
新たに制定された国連基準は、特に
「高齢ドライバーによる交通事故の削減」
を目的としており、アクセルとブレーキの踏み間違いや前方の障害物を検知し、衝突を防止する性能を求めるものだ。
日本は2022年にペダル踏み間違い時加速抑制装置に関する国連基準の策定を提案し、議論を主導してきた。日本の技術と評価方法をベースに進められた議論の結果、合意に至り、今後は各国の交通法規に一定の影響を与えると見込まれている。
本稿では、日本発の安全技術が世界的なスタンダードとなる意義と、その背景を詳述する。