伊予鉄道「ICい~カード」9月廃止の衝撃! 交通系ICカードと地域独自性の両立はどう考えるべきなのか?
JR東日本エリアで地域連携ICカードの導入が急増中。自治体主導で、地域特化型カードが地域経済を活性化させる「夢のカード」として期待されている。全国統一規格と地域性を両立させ、利用者に便利さと地域独自のサービスを提供する新たなキャッシュレスソリューションとして注目されている。
全国統合がもたらした影響
2013(平成25)年3月、全国の交通系ICカードが相互利用を開始した。このサービスは、SuicaやTOICA、PASMOといった非接触型決済カードが連携する形で実現したもので、現在では「交通系ICカード」として一括りにされている。
松山市がキャッシュレス先進都市と評価されていた当時、同じNFC(近距離無線通信)規格を利用しながらも地域間で互換性のない非接触型カードを統合する必要性が高まっていた。たとえば、JR東日本とJR東海エリアでは使用できるICカードが異なる状況が続いていた。この課題に対応するため、JRや私鉄各社が連携して互換利用を推進した。
この全国的な統合は、多くの利用者にとって利便性を大幅に向上させた一方、地域独自のICカードには厳しい現実を突きつけた。全国どこでも利用できるという大きなメリットが、
「地域に特化した利便性」
を押しのけてしまったのだ。地域ごとに特徴を持ったICカードが次々と淘汰されるなか、ICい~カードもまたその流れに飲み込まれていく。
全国統合と利便性向上の裏で、地域色を失いつつある非接触型決済カードの歴史は、地方の競争力をどう維持するかという課題を改めて突きつけている。