子どもを乗せた「電動アシスト自転車」はなぜ転倒リスクが高いのか? 安全性を重視した選び方と注意点とは

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子育て世帯にとって欠かせない「子ども乗せ電動アシスト自転車」。約4人にひとりが持っているけれど、選び方を間違えると大きな事故につながる危険もある。安全性を最優先にした賢い選び方や、主要メーカーの最新動向を分かりやすく解説。子どもの安全を守るために、今知っておくべきポイントを紹介する。

幼児同乗自転車事故の実態

小さい子どもを自転車のチャイルドシートの乗せる母親(画像:写真AC)
小さい子どもを自転車のチャイルドシートの乗せる母親(画像:写真AC)

 消費者庁のウェブサイトには、「子どもを乗せた際の自転車事故に注意」と題したページがあり、そこでは「幼児同乗中の電動アシスト自転車事故」について、消費者安全調査委員会が行った調査結果を紹介している。事故情報の分析や走行実験をもとに、転倒リスクの要因や再発防止策が示されている。主な注意点は次のとおりだ。

・ヘルメットは必ず子どもを乗せる前に正しく装着。乗車後はシートベルトを確実に締める
・自転車に子どもが乗った状態は不安定。子どもを乗せたら決して目や手を離さず、いつも支えられる体制でいる
・前の座席に子どもを乗せたまま後ろの座席の子どもや荷物の積み下ろしはしない
・車道と歩道の段差には十分注意する。できるだけ段差の乗り越えは避けるようにしやむを得ない場合はゆっくりと大きな進入角度をつけて乗り越える

 また、医療機関から消費者庁および国民生活センターに寄せられた事故情報には、次のような事例が含まれている。

「自転車を停めて、子どもを前座席に座らせ、その後ヘルメットをかぶせようとしたところ自転車ごと転倒した」
「自転車の幼児用後ろ座席に子どもを座らせたままヘルメットを取りに行った。自転車の倒れる音がし、見ると自転車ごと倒れていた」

 幼児用座席をつけた自転車は重いため、子どもを乗せることでさらにバランスを崩しやすくなる。このため、親は走行時や停車時も注意を払い、転倒や子どものケガを防ぐ必要がある。

 そのため、電動アシスト自転車を選ぶ際には、用途に応じた安定性の高いモデルを選び、親が注意して事故を回避することが重要だ。

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