なぜ高級車は「数千万円」もするのか? 製造工程から見る、一般車との決定的な違いとは?

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高級車と一般車の違いは、見た目や性能だけではない。塗装の厚さや製造工程にかける時間の差が価格に直結している。例えば、トヨタの「センチュリー」は製造に40時間を費やし、一般車の約4倍の時間がかかる。これらの違いが高級車の魅力を生み出している。

高級車製造にかかる膨大な時間

高級車のイメージ(画像:Pexels)
高級車のイメージ(画像:Pexels)

 車の価格における違いは、手間や時間のかけ方によるものが大きい。では、実際に車を製造するためにかかる時間にはどのような差があるのだろうか。

 一般的な車では、プレスから溶接、組み立て、検査までにかかる時間は、トヨタや三菱で17~18時間、日産では24時間程度だ。これは部品作りの時間を除いたものであり、工場や生産台数によっても異なるが、基本的には1日以内で完了する。

 一方で、ロールス・ロイスのような高級車は、製造に約800時間、つまり1か月以上かかる。これは数千万円の価格帯の車に見られる特徴だ(2022年12月14日、『WEB CARTOP』)。

 センチュリーも数千万円の高級車に該当するが、製造には「タクト(1工程の所要時間)」が量産車の秒単位に対し、5時間といったデータもある(2023年12月11日、『ニュースイッチ』)。

 高級車の製造には、えりすぐりのスタッフ、いわゆる「選抜隊」が携わり、細心の注意を払って検査まで行う。これらのスタッフは高度な訓練を受け、豊富な経験を持つため、当然ながらその人件費も車の価格に反映される。

 加えて、高級車の場合、生産量が少ないため、製造環境を維持するためにも車の価格は高めに設定せざるを得ない。

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