なぜ高級車は「数千万円」もするのか? 製造工程から見る、一般車との決定的な違いとは?
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高級車と一般車の違いは、見た目や性能だけではない。塗装の厚さや製造工程にかける時間の差が価格に直結している。例えば、トヨタの「センチュリー」は製造に40時間を費やし、一般車の約4倍の時間がかかる。これらの違いが高級車の魅力を生み出している。
塗装工程の違いが生む差異

塗装の違いについて、まずは高級車と一般車、軽自動車の膜厚に関するデータを見てみよう。コーティング会社の情報によれば、塗装の厚みには以下の違いがある(2022年1月18日更新、『BRANDS』ホームページ)。
・塗装にコストをかけている車:膜厚100μ~200μ
・一般的な塗装の車(普通車):膜厚100μ~130μ
・軽自動車:膜厚80μ~100μ
この膜厚の違いは、塗装の回数に起因している。一般的な車の場合、コート(塗装)とベイク(乾燥、焼付)の工程は次のとおりである(2019年7月3日付、『ベストカーWeb』)。
・3コート2ベイク(電着塗装、乾燥、中塗りとベースカラーの塗装、乾燥、クリア層)
・3コート4ベイク(電着塗装、乾燥、中塗り塗装、乾燥、ベースカラーの塗装、クリア層)
一方、トヨタの最高級車「センチュリー」の場合、その塗装工程はさらに複雑で、7コート5ベイクという工程が必要だ。具体的には次のとおりである。
・7コート5ベイク(電着塗装、焼付、中塗、焼付、ベースカラー(1)、クリア層、焼付、ベースカラー(2)、カラークリア、焼付、トップクリア、焼付)
さらに、塗装面を平らにするために、2回の水研とバフ研磨も行われる。このように、塗装にかける時間も大きく異なり、一般車は約11時間程度であるのに対し、センチュリーでは約40時間かかるという明確な差がある。