なぜ鉄道の「車内販売」は次々廃止されるのか? コスト削減と利便性のジレンマ、狭間で揺れるサービスの行方とは
鉄道車内販売の廃止が進むなか、消費者からは「不便」「体調管理の懸念」といった声が高まっている。効率化を進める鉄道業界に対し、乗客の健康や快適さを守るため、代替案の導入が急務だ。自動販売機や事前予約制など、柔軟なサービスの形態が求められる時代が来ている。
グリーン車専用販売の格差論争

残りは「ビジネス利用促進の観点」「その他の観点」のふたつだ。説明を続けよう。
●ビジネス利用促進の観点
最近では、東海道・山陽新幹線のS-Work車両のように、車内で仕事ができる環境を提供する車両も登場している。新型コロナの影響でテレワークが普及し、インターネットの技術向上により車内でも快適に仕事ができるようになった。
そんななかで、車内販売のワゴンの音やスタッフのかけ声が気になるという意見もある。売り込み型の車内販売は、今や時代に合わないと考える人も増えている。
●その他の観点
東海道新幹線では現在、グリーン車で注文方式の車内販売が行われており、山陽新幹線ではグリーン車のみでワゴンによる車内販売が行われている。このように、新大阪駅を境に車内販売の方式が変わることがある。このグリーン車専用の販売方式を
「差別的だ」
「格差を感じさせる」
と感じる人もいれば、逆にグリーン車の静かな空間をお金で購入しているため、車内販売が廃止されても問題ないという声もある。