転生したら「東京モノレール」だった件
1964年の東京オリンピックに合わせて開業し、還暦を迎えた今でも静かでスムーズな乗り心地が魅力だ。しかし、京急空港線の台頭や2031年に開業予定の新アクセス線の影響で、その立場も変わりつつある。
ますます影が薄くなる世界線しかない?

「羽田空港へのアクセスといえば東京モノレール」
だったが、京急空港線というライバルの登場で、栄枯盛衰というか、諸行無常というか、状況が一変したといっていい。海老取川を超えられなかった京急線が、1993(平成5)年4月についに羽田空港まで足を伸ばして、今では羽田空港第1・第2旅客ターミナルビル駅まで来ているのだ。正直にいうと、京急空港線が羽田空港ターミナルに乗り入れてからは若干影が薄くなった。
1日あたりの乗降人数を比較すると、吾輩の羽田空港第3、第1、第2ターミナルの合計が約5.4万人(2023年度)、かたや京急空港線は
「約10.6万人」(2022年度)
だ。数字だけ見るとダブルスコアであり、残念ながら負けを認めざるをえない。京急空港線は、横浜方面や他社線につながっていることや、山手線と品川駅でつながっているのが大きい。浜松町接続では、
「浜松町ってどこ?」
という感じで、品川乗り換えに対してインパクトにかけている。
さらに追い打ちをかけたのが、羽田空港アクセス線(仮称)の工事着手だ。今の親会社であるJR東日本が手がけ、2031年度の開業を目指しているという。そのあかつきには、吾輩の羽田空港へのアクセスという使命は終わるといっていい。
将来は、沿線の皆さまの足として、あるいは臨海部にある
「歴史的かつマニアックな乗り物」
としてほそぼそと頑張る世界線しか残されていない。とはいえ、その頃には70歳も近くなることから、大量輸送という役目は鉄道族に譲って余生を存分に楽しもうではないか。