「孤独のグルメ」ファンの矛盾! 全然“孤独”じゃない聖地巡礼、本当にそれでいいのか?
『孤独のグルメ』の人気は、聖地巡礼現象を引き起こし、地域の交通やモビリティに影響を与えている。ドラマに登場した飲食店に訪れるファンが増え、地域経済には貢献しているものの、混雑も引き起こしている。この現象を通じて、モビリティ産業の新たな課題やチャンスを探り、地域活性化にどう活かすかを考える必要がある。
「孤独のグルメ」巡礼現象の功罪
2012年にテレビ東京系列で放送が始まったドラマ『孤独のグルメ』は、低予算でスタートしたにもかかわらず、主演の松重豊の演技が好評を博し、予想以上の収益を上げて、今ではテレビの看板番組になっている。
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すでにシリーズは10作に達しており、2025年1月には松重が監督・脚本・主演を務める『劇映画 孤独のグルメ』も公開される予定だ。
このドラマの特徴は、松重が演じる井之頭五郎が訪れる飲食店が
「実際に存在する」
ことだ。ドラマの影響力は非常に大きく、放送後には行列ができたり、数年待ちの予約が必要になったりと、常に話題になっている。
しかし、この現象は新たな問題も引き起こしている。全国から多くのファンが
・電車
・クルマ
・タクシー
を使って、ドラマに登場する店を「グループ」で訪れる“聖地巡礼”が盛況になっているのだ。この流れが本当に『孤独のグルメ』が描こうとしたものなのか、疑問を感じざるを得ない。そもそも『孤独のグルメ』というタイトルなのに、まったく
「孤独じゃない」
というツッコミが入るのも無理はないだろう。
この現象の有用性について、交通やモビリティの視点から分析していきたい。まずは作品の歴史を振り返ってみよう。