「卑怯だ」「単なる言い訳」 警察の“隠れた取り締まり”に集まるモヤモヤの正体、この行為はアリか? それともナシか?
スピード違反や一時停止違反の取り締まりについて、見えない場所での警察の行動に対して「卑怯だ」という反発がある。しかし、令和5年の交通違反総数は453万件で、そのうち一時不停止が28.3%を占めている。合理的な取り締まりが求められる中、ドライバーは自己責任を自覚し、安全運転を心がける必要がある。
「卑怯」反応に隠れている真意

問題は、単に取り締まりを行う警官やパトカーが見えているかどうかだけではないと思う。重要なのは、その取り締まりが交通事故を防いだり、安全な交通環境を確立するために
「合理的」
であるかということだ。例えば、出合い頭の事故が多発する交差点で一時停止の取り締まりを行うのであれば、取り締まりの合理性があるといえる。近隣住民は事故を減らすための取り組みが行われていることがわかり、警察は違反者に対して取り締まりの正当性を主張できる。
しかし、十分な広さや歩道のある道路で、実際の走行速度に対して不適切な制限速度が設けられ、取り締まりが行われることもある。このような状況では、取り締まりの理由を知っている人は捕まらず、何も知らないまま実際の速度で走行している人が摘発されることになる。もちろん、違反は違反だが、ここで「卑怯」という感情が湧くのは理解できる。隠れて取り締まることによって、負の感情はさらに増幅されるからだ。
同様の状況は「一時停止」の取り締まりでも見られる。違反者と止まったかどうかでトラブルになることはよくある。一時停止については道路交通法第43条で
「道路標識等による停止線の直前(道路標識等による停止線が設けられていない場合は、交差点の直前)で一時停止しなければならない」
と定義されているが、道交法には“何秒以上停止しなければならない”といった具体的な基準は示されていない。
このような取り締まりに関する不合理で不確定な基準が「卑怯だ」という反応を引き起こしているのではないだろうか。