「ゴネるな佐賀県」 西九州新幹線の部分開業から2年余りも、未合意区間の議論進まず! 石破首相誕生も未来が見えないワケとは

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西九州新幹線が部分開業してから2年がたったが、未合意区間についての議論は進んでいない。国土交通省や長崎県、JR九州が求めるフル規格整備の状況は不透明なままだ。

FGT開発失敗で合意が破綻

西九州新幹線(画像:写真AC)
西九州新幹線(画像:写真AC)

 1992(平成4)年に固まった整備の大枠では、武雄温泉~長崎間はフル規格でインフラ整備するが、線路は在来線と同じ狭軌(幅1067ミリ)とし、武雄温泉駅まで在来線を通ってきた特急を高速運行させるスーパー特急方式としていた。

 その後、浮上したのが、線路幅が違う新幹線と在来線を直通できるフリーゲージトレイン(FGT)の導入だ。この際、武雄温泉~長崎間を新幹線規格の標準軌(幅1435ミリ)で整備することになったが、新鳥栖~武雄温泉間は従来通り在来線の長崎本線を通る計画だった。

 しかし、FGTの開発が難航、与党検討委員会は2019年、FGT導入を断念して全線フル規格整備にかじを切る。佐賀県は新鳥栖~武雄温泉間で在来線を利用することを理由に合意していたが、合意が破れたと受け止めたわけだ。

 佐賀県は佐賀駅ルートのフル規格新幹線を必要としていない。国交省や長崎県、JR九州が懸命に圧力をかけ、説得しているものの、

「佐賀駅ルートが最適」

の言葉だけではいつまでたっても事態が動きそうにない。問題は新幹線にメリットを感じない地域の心をどうやって動かすかだ。

 国会議員きっての鉄道ファンとして知られる自民党の石破茂氏が新首相に就任した。石破首相は衆議院本会議の所信表明演説で

「地域交通は地方創生の基盤。移動の足確保を強力に進める」

と力説した。鉄道を知り抜いた石破首相に事態打開を期待する声が一部にある。

 しかし、石破首相の党内基盤は脆弱(ぜいじゃく)で、発言のブレが続いている。下手に動けば27日投開票の衆院選を前にして新たな敵を作ることになりかねない。現時点で期待をかけるのは難しそうだ。西九州新幹線は部分開通のまま、膠着(こうちゃく)状態が続くのだろうか。

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