全固体電池の開発に成功! 中国の電池メーカー「鵬輝能源」は、EV市場のゲームチェンジャーになれるのか?

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広州鵬輝能源が全固体電池の開発に成功、2026年から量産開始予定。エネルギー密度280Wh/kgで、コストは現行のリチウム電池より約15%増。日本企業は品質重視で慎重な姿勢を崩さず、競争が激化するなか、鵬輝能源の動きは業界のゲームチェンジャーとして注目を集めている。

日本企業の存在感低下

全固体電池の試作生産設備(画像:日産自動車)
全固体電池の試作生産設備(画像:日産自動車)

 前述のとおり、日本の企業は品質と信頼性を重視する伝統的なアプローチを維持しており、具体的な成果の発表や量産化の時期について慎重な姿勢を崩していない。このため、ある事情通は

「国内の各社は全固体電池に関する情報開示が限られているため、開発の進行について疑問が生じている」

と声を潜める。

 国内各社は慎重な姿勢を保っているが、開発段階で積極的に市場にアピールし、投資家や顧客の関心を引く新興企業によって、日本の大手企業の存在感が薄れる懸念がある。

 技術の完成度を追求するあまり、市場の先行者利益を逃すリスクもある。日本企業は、より積極的な情報開示や市場へのアプローチ戦略を再検討する余地があるかもしれない。

 ただし、単なる宣伝合戦に終わらせず、実際の技術力と製品の信頼性が重要である。

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