全固体電池の開発に成功! 中国の電池メーカー「鵬輝能源」は、EV市場のゲームチェンジャーになれるのか?
広州鵬輝能源が全固体電池の開発に成功、2026年から量産開始予定。エネルギー密度280Wh/kgで、コストは現行のリチウム電池より約15%増。日本企業は品質重視で慎重な姿勢を崩さず、競争が激化するなか、鵬輝能源の動きは業界のゲームチェンジャーとして注目を集めている。
株価急騰、市場の期待感

新たに発表された全固体電池について、鵬輝能源からの情報は次のとおりだ。
●主要スペック
・エネルギー密度:280Wh/kg
・容量:20Ah
・動作温度範囲:-20度~85度
●技術的特徴
・酸化物複合固体電解質の採用
・電解質湿式コーティング工程の開発成功
●安全性
・最も厳しい針刺し試験をパスし、高い安全性を実証
●コスト目標
・現行のリチウムイオン電池と比較して15%増程度
・3~5年以内に同等のコストを目指す
同社は、2025年にパイロット研究開発と小規模生産を開始し、2026年に正式な生産ラインを確立して量産を開始する予定を示している。
これらの発表内容は革新的だ。特にエネルギー密度は280Wh/kgで、現在のリチウムイオン電池(260~280Wh/kg)と同等か若干上回る水準を実現しており、コストも抑えられている点が注目される。
ただし、その実現可能性については慎重な見方も根強い。しかし、市場の関心は高く、発表以降、同社の株式の取引量が増加している。発表前は株価が18元前後で推移していたが、9月5日時点で25元前後に上昇している。