第3次大戦なら「国内ガソリン価格」はどうなる? ウクライナ侵攻で熟考すべき三つの予測シナリオ
ウクライナ情勢による国内ガソリン価格の推移について、代表的な三つのケースから分析。何がキーになるのか。
早期にロシア軍が撤退しても、高値は続く

まず、1の「ロシア軍が早期に撤退し、ウクライナ情勢が正常化する」ケース。早期というのは、向こう1か月以内を想定しておこう。
プーチン大統領のウクライナ征服の意志は固いようだが、軍事侵攻には1日当たり2兆円もの経費が掛かるといわれ、日米欧などによる経済制裁の効果も出始める。ロシアが経済的な理由から戦争継続を断念し、停戦、さらには撤退する可能性はあるだろう。あるいは、ロシア政府内の対立などでプーチン大統領が失脚することもありうる。
この場合、指標原油であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート。3月15日時点で94ドル)は再び100ドルを大きく超えることなく、落ち着いた動きを取り戻す。国内ガソリン価格の高騰もひとまず沈静化し、160円台まで値下がりする。
ただし、ガソリン価格はウクライナ危機のずっと以前から高騰しており、1は2022年2月中旬までの状態に戻るというだけだ。戦争が終わったからといって、価格がどんどん下がっていくとは考えにくい。
筆者が本媒体に書いた2月23日の記事「庶民の生活直撃もガソリン価格が当面下がらない三つの要因」の通り、日本では、原油・税制・市況の各要素ともにガソリン価格がなかなか下がりにくい構造になっている。1の場合、向こう半年くらいは、140~170円の高値が続くと予想される。