「男性体臭」投稿アナだけじゃない! 「路線・高速バス」の悪臭問題という、これまで語られなかったパンドラの箱
マナー次第で変わるバス環境

それでは、ひとつずつ説明しよう。
●「バス独特の臭い」短~中距離系の対応策
前述のとおり、バスのエアコンにはカビや雑菌が繁殖しやすい。これを抑えるためには、適切な対策が欠かせない。自動車部品メーカーのデンソー(愛知県刈谷市)が開発したバス専用のエバポレーター洗浄剤は、エアコン内のカビや雑菌を効果的に抑制するために役立つ。こうした洗浄剤を定期的に使ってエアコンを洗浄すれば、部品を傷めることなく風量を回復させ、除菌や抗菌効果も期待できる。また、シートに関しても、霧状の専用剤を使ってカビを除去する技術が進んでいる。こうした新技術を積極的に導入することで、カビや雑菌の問題を解決できる。
新車特有の臭いに対しては、水拭きや光触媒スプレーが効果的とされている。また、新型コロナ以降、プラズマクラスター技術が進化し、カビを抑制する機器がバスに装着されることも増えている。経営が厳しいバス事業者にとって、すべての対策を行うのは難しいかもしれないが、効果的な技術や方法を見極め、可能な限り導入する努力は必要だ。
●「乗客からの臭い」短~中距離系の対応策
乗客から発生する臭いに対する対策としては、マナー広告の強化が必要だ。スマートフォンのマナーについての広告はよく見かけるが、「臭いに注意しましょう」といったメッセージも広めるべきだろう。臭いは不快感や吐き気を引き起こすことがあり、乗客同士が気を付け合う必要がある。
短~中距離のバスでは飲食の機会は少ないかもしれないが、香水やたばこ、口臭などの臭いについてはエチケットとして抑えることができる。こうした意識が浸透しなければ、臭いの問題は解消しにくいだろう。
最近では「スメルハラスメント(スメハラ)」という言葉も注目されているが、これは公共交通における臭いに関する嫌がらせを指す。たばこや香水を使うことは個人の自由だが、今こそマナーと節度を持つことが求められている。