高騰する駐車料金! 問題解決の救世主「スマートパーキング」をご存じか

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都市部における駐車場不足問題の解決策として、スマートパーキングが注目されている。リアルタイムで利用でき、駐車時間も短縮できる。市場規模は2028年までに96億米ドル(約1兆5500億円)に成長すると予想される。

都市部での駐車場問題

駐車機器等が不要でコストを削減できるスマートパーキング(画像:NTTル・パルク)
駐車機器等が不要でコストを削減できるスマートパーキング(画像:NTTル・パルク)

 都市部では駐車場の確保が大きな課題となっている。特に都心部では不足しており、駐車場代が高騰している現状がある。

 そもそも都市部では、人工の多さにともない車の量も多く、駐車場の需要が非常に高い。しかし、土地の制約や都市計画の影響で新たな駐車場を確保することが難しく、結果として駐車場不足が深刻化しているのだ。特に都心部では、駐車場代が高騰しているため、利用者にとって負担が大きい状況といえる。

 シード(愛知県名古屋市)が運営する「スマートパーキング・ラボ」が以前実施した、三大都市圏(東京都、愛知県、大阪府)に住む20代から60代の男女656人を対象としたアンケート調査によると、男女ともに約9割が年に1回以上コインパーキングを利用していることがわかった。そのうち8割以上が、運転中に

「空き駐車場が見つからず困った経験」

が年に1回以上あると答えている。

 さらに、自動車を運転中に目的地に空き駐車場がない場合、女性は

「目的地の駐車場が空くのを待つ」
「目的地に行くことを諦める」

などと回答する割合が高くなっていた。また、駐車場に対する不満点として、

「料金が高い」
「空いているかどうかは現地に行かないと分からない」

といった回答も見られた。

 このような背景から、近年では駐車場の有効活用を目指す「スマートパーキング」が注目を浴びている。スマートパーキングは、駐車場の持ち主と利用者をつなぐシステムであり、既存の駐車場をより効率的に利用でき、駐車場不足の解消や利用者の利便性向上が期待されている。

 本稿では、スマートパーキングが都市部で導入される理由、そのメリットとデメリット、そして課題点について詳しく解説していく。

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