「子連れはタクシー乗り放題に」元アイドルのつぶやき炎上に見る、子育て世帯の悲痛な声! 現役ドライバーも思わずイライラ、もはや支援強化待ったなしか?
タクシー利用の心理障壁

保育園や幼稚園への送迎にタクシーを利用する人は、乗り場から近い場所に住んでいることが多く、基本的にもうからない“短距離”の利用客である。
その上、ベビーカーをトランクに積むと、ドライバーは全身ずぶぬれになることも珍しくない。こうしたことが積み重なり、タクシードライバーの機嫌を損ねてしまうこともある。
これらはドライバーの仕事として対応すべきことなので、それを不満に思うドライバーは筋違いなのだが、不機嫌なドライバーに遭遇した経験のある母親のなかには、トラウマになってしまい、子どもを送り迎えするのにタクシーを使うのをためらう人もいる。ちなみに、筆者が以前乗せた母親は、何度もお礼をいってチップを置いてからタクシーを降りていった。
雨の日だけでなく、タクシーを利用する多くの親にとって、このようなことはストレスの原因となる。
「近距離だからといって断られたくない。
「乗ってみないとドライバーの対応がわからない」
こうした不安を解消しなければ、彼らがたとえタクシーを利用したくても障壁になってしまう。
専門ドライバーの料金問題

タクシー業界でも子育て支援の制度がある。国土交通省のタクシー子育て支援の一環として、幼児や保護者、妊娠中の人でも安心して利用できるタクシーがある。
全国子育てタクシー協会では、子育てドライバーの育成を行っている。養成講座と保育実習、チャイルドシート設置研修を終了したドライバーがすでに活躍している。
・幼児を連れた外出のサポート
・保育園、学童保育、塾などへのドアtoドア送迎
・保護者に代わる送迎
・陣痛時のスムーズな送迎
など、子どもの年齢に合わせたサービスを提供している。
このように子育てに特化したドライバーがいることで、小さな子どもを持つ親も安心してタクシーを利用できる。
もちろん、サービスは無料ではない。通常のタクシー料金にサービス料金が上乗せされる。このサービスを利用したいが、料金面でちゅうちょしている親もいる。
タクシーには、さまざまな福祉関連の割引サービスがある。障がい者手帳を提示すると10%割引になるほか、タクシー福祉券というものもある。また、各行政機関が発行している子育て利用券や商品券などもある。ただし、使えないものもあるので、利用する際はタクシー会社に確認する必要がある。