4月発売「ランクル250」は本当に“原点回帰”できたのか?

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ランドクルーザー250が発売された。ここ10年ほどのモデルは、いわゆる高級SUVブームのなかで、そのポジションに迷いが垣間見えたことは否めない。

都市部での普段使いに最適

ランドクルーザー250(画像:トヨタ自動車)
ランドクルーザー250(画像:トヨタ自動車)

 確かに250シリーズは搭載されるパワーユニットはガソリンエンジンもディーゼルエンジンも4気筒のみというシンプルさである。ハイブリッドの設定もない。古くからの4輪駆動車ファンにとってみれば、街乗りをメインにタマに雪道や林道を走行するといった使い方に最適というスペックに思える。

 4輪駆動車としての確かな性能が欲しい。ただし70シリーズのようなスパルタンさ(機能性最優先)は不要。ドライブフィールは乗用車に近いモデルが好ましい。これらを前提に安全装備や快適装備に抜かりはなく、ボディもできるだけ小型で都市部でも普段使いで運転しやすいモデルがよい。こうした嗜好を持つユーザー層が想定できる。

 こうした嗜好はいってみれば細かな部分での違いこそあれ、いわゆるクルマ好きの嗜好傾向におけるメインラインというべき存在である。ハイブリッドがよいのであれば、ほかに選択肢はいくらでもある。SUVとしてのポジションを重視するならそれに即した車種は多い。

 しかし、「余計な機能はなくていい」、「メカニズムはシンプルなほどよい」、ただし「最新レベルでの安全性と快適性」は担保してほしい。こうした要求に応えるべく投入されたのが新しいランドクルーザー250。すなわち「生活実用」を重視したモデルということなのである。

 このほか、ランドクルーザー250には面白い特徴がある。それはスクエアを基調にストレートなラインを多用したボディデザインである。これらは古くからのクルマを知っているベテランドライバーにとっては、新しさのなかにもどこか懐かしさを感じるものである。対して近年の前後を大きく絞り込んだデザインのSUVを見慣れている若いユーザーにとっては、逆に新鮮なものに思える。どちらにしても好ましい印象を残す。これは見事な戦略である。

 ちなみに発売と同時に投入された限定特別仕様車である「ファーストエディション」は、丸型ヘッドライトが装備されるなど、懐かしさを強くイメージしたものとなっている。これは前述したランドクルーザー250の懐かしさと新しさをさらに強化するデザインだといってよいだろう。

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