横浜市営バスも次々減便! ドライバー不足という名の「猛毒」は、ついに日本の“中枢”まで入り込んできた【連載】ホンネだらけの公共交通論(6)

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横浜市は4月22日から平日の市バスを77本減らすと発表した。日本全国でバス業界そのものが危機にひんしている。

給与改善とバス事業の現実

路線バス(画像:写真AC)
路線バス(画像:写真AC)

 今回、横浜市の問題が注目されているのは、4月1日に一部路線を減便したばかりだからだ。つまり、

「1か月の間に2回」

もダイヤ改正をする異例の事態なのである。筆者(西山敏樹、都市工学者)は長い間バス事業を研究しているが、このようなケースは見たことがない。横浜市は、保土ケ谷営業所のドライバー9人が退職したため、ドライバー不足が加速したとしている。

 同市の山中竹春市長も4月18日の定例記者会見で、バスドライバーの大幅な不足は

「社会全体で受け止めなければならない深刻な課題」

との認識を示した。しかし、バスドライバーの数を増やすこと自体が非常に難しい問題だ。彼らの給与水準が上がればそれに越したことはない。しかし、国土交通省の「2022年版交通政策白書」によれば、2020年度には乗り合いバス事業者の99.6%が赤字になっている。

 既報のとおり、広島バス(広島市)は3月以降入社のドライバーの初任給を

「3万4500円」

引き上げた。このニュースが報じられると、中国バス協会(同)は

「初任給をここまで大幅に上げるバス会社は珍しいのではないか」

とコメントしている。筆者にとって、経営が苦しいなかでの相当な努力であることは想像に難くない。

 今後、ドライバー希望者はさらに減少することが予想され、人材の確保・定着のためには、広島バスのように基本給を上げたいのはどの事業者も同じだろう。しかし、財務状況から、国内ではこれを認められないのが通例となっている。

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