本来は別物! 日本で「モーテル」と「ラブホテル」が混同される、実に味わい深い理由
ホテル開発ブームの背景

今、ホテル開発が活況な背景にはインバウンドの急増があり、大都市や大型観光地などインバウンドの利用が見込める地域での宿泊業態で開発が拡大した。裏返せばインバウンドの利用が見込めない宿泊業態は開発が停滞している。
インバウンドは公共交通を利用することが多く、車でなければ行けない場所への流入は限定的である。しかし、さまざまな経緯があったモーテルはともかくとして、車での利用が便利で安価に泊まれる宿泊業態は他の宿泊業態とは差別化できており、それなりの国内需要があるようにも感じる。
現在、車での利用が便利な宿泊施設としては以下のようなものがある。
「フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅」は道の駅に併設されたマリオットブランドの宿泊施設。マリオット・インターナショナルでは2020年から積水ハウスと共同で「Trip Base 道の駅プロジェクト」を推進、その一環として展開している。施設によってはバスタブがなくシャワーだけのシンプルな構成で、宿泊料金は地域によって異なるが観光地でおおむね1万円~2万円となっている。14道府県に29施設(2024年3月末現在、以下同じ)を展開。
また、高速道路上には「ハイウェイホテル」がある。サービスエリアやパーキングエリア内にある宿泊施設で、高速道路から降りることなく利用できる。客室は簡素で、やや狭いビジネスホテルといった感があるが、宿泊料金はシングルで3000~4000円程度、ツインで5000~6000円程度とリーズナブルになっている。場所によっては施設内の温浴施設(別料金)も利用できる。ただし、高速道路上という場所のため施設内で酒類の販売は一切していない。現在、全国で8施設を展開。事業者は施設によって異なる。
米国のモーテルの形態に最も近いのが「ファミリーロッジ旅籠屋」である。1995年から展開し、サービスを限定してリーズナブルに泊まれる宿として当時は話題となった。ロードサイドに位置し、外観も米国のモーテルを意識した造りになっている。寝泊まりするのに必要最低限の設備とし、基本は素泊まりだが、パンと飲み物の朝食を無料サービスしている。宿泊料金はレギュラールーム1名使用で4400円~1万8700円、2名使用で7700円~2万2000円。現在、全国73施設展開している。