「これは返金レベル」 1回数万円の“鉄道撮影会”で起きた失態に、ファンの不満爆発? 落胆と満足の境界はどこにあるのか
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お手本のような撮影会
この高崎の撮影会よりも高く、3万円(夜間は3万5000円)の価格を設定しながら、多くの参加者から喝采を浴びた撮影会が、東京・品川の車両基地で2月17~18日に開かれた。JR東日本首都圏本部が企画した「『名機は三度、甦る。』撮影会」だ。
高崎と同じくEF65機関車を並べた撮影会で、高崎の「500番台」に対し、後期型である「1000番台」を3両集めた。こちらもブルートレインをけん引し、一時はスター的な存在として親しまれた。後期型とはいえ既に製造から40年以上が経過しており、今では希少な存在となりつつある。
「とにかく企画者のこだわりがすごかった」
と、参加したBさんは興奮気味に振り返る。まず、品川駅に隣接するエリアに国鉄時代まで存在し、ブルートレインのけん引機関車の保守点検を担った「東京機関区」の情景を再現すべく、かつて同機関区に所属していた3両のEF65を集合させた。うち1両はJR東日本の所属だが、残り2両は会社の垣根を越え、JR貨物から借用した車両だった。
これら2両については、機関車の番号を示すナンバープレートを当時のものに付け直したほか、車体前面のステップを別の色に塗装し、ブレーキ管やコック類を装着。さらに、ペイントが剥げかけていた車体の手すりを塗り直すなど、細かな手直しが施された。鉄道博物館などが所蔵する本物のヘッドマークも用意された。
「コンセプトが明確だった」
とBさんは指摘する。「ブルートレインが運行されていた全盛期の姿をできる限り再現する」というコンセプトだ。
確かに参加費は高額だが、JR貨物からの借り入れ費用や、案内係やヘッドマーク交換要員などとして当日十数人も駆り出されていた社員の人件費などを考えれば、法外な値段とまではいえないのでは、とBさんはおもんぱかる。
「往年のブルートレインの雰囲気が再現され、満足度はとても高かった」
とBさんは断言する。ただ、時間帯によっては、高崎ほどでないにせよ、機関車の「顔」に影がかかった、との指摘も付け加えておく。