率直に問う 日産・ホンダは本当に「EV戦争」を生き残れるのか? テスラ技術&中国の量産効果に対抗できるのか?

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3月15日、日産とホンダは覚書を締結したと発表した。激化する電動化戦争で両社は生き残れるのか。さまざまな角度から検証する。

日産とホンダの位置づけ

日産自動車のウェブサイト(画像:日産自動車)
日産自動車のウェブサイト(画像:日産自動車)

 まず、自動車業界における両社の位置づけを簡単に整理しておこう。

●2022年の世界自動車メーカー販売台数(売上高)ランキング
 ホンダ369万台(16.9兆円)で7位、日産は330万台(10.5兆円)で8位。

●2023年の日本国内新車販売(477万台)台数ランキング
 ホンダが59,4万台でトヨタ・スズキ・ダイハツに次ぐ4位、日産は48万台で5位。

●2022年の世界の地域別シェア
 ホンダは世界最大の中国市場(2686万台)のシェアが5.67%で、フォルクスワーゲン(VW)・トヨタに次ぐ3位、日産は3.48%で、ゼネラルモーターズ(GM)に次ぐ5位。

●2022年世界のBEV販売台数
 日産・三菱・ルノー連合は28.3万台(3.9%)で7位、ホンダは2.7万台(0.4%)で26位。

 世界トップ10入りを維持するためには、EVの販売台数を持続的に増やす必要がある。そのためには中国市場、そしてインド市場が中心的な役割を果たすことになるが、2023年初頭にテスラが仕掛けた安売り合戦の余波で

・中国市場での販売台数が大きく落ち込んでいる
・インド市場での基盤が弱い

ことは、日産とホンダに共通する課題である。

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