世界初の「ハイブリッド車」、実はバスだった! デビューは1991年、しかもトヨタではなく“日野”である【リレー連載】ハイブリッド・ア・ゴーゴー!(2)
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欧米主導の急進的EVシフトが風前のともしびとなり、再びハイブリッド車に注目が集まっている。本連載では、ハイブリッド車の進化と市場の変化をわかりやすく紹介。その魅力が今後の持続可能なモビリティにどうつながっていくのか、データを交えて解説する。なお、連載名の元ネタは、1965年から1966年まで放送されていた米音楽バラエティー番組「ハリウッド・ア・ゴーゴー」である。
HVの元祖はトラック

トヨタ自動車は、2024年3月期第3四半期の決算で、ハイブリッド車(HV)(+37.9%)を中心に全地域で販売台数が増加したと発表した。その結果、営業利益が前年同期比でプラス2.14兆円となった。
営業利益はひとまず置いておいて、
「HVは電気自動車(EV)までのつなぎ」
「HVはオワコン」
などとひそかにやゆされるなか、HVの健在ぶりが目立ったといえるのではないだろうか。そこで、あらためてHVの歴史を振り返ってみようと思う。
HVの元祖といえばトヨタ自動車のイメージがあるが、エンジンと電気モーターを融合した車両を初めて世に送り出したのは、実は日野自動車だった。1991(平成3)年に、世界で初めてディーゼル電気ハイブリッドバスの販売を開始。その2年後に中型ハイブリッドトラックの販売を開始した。
最初のディーゼル電気ハイブリッドバスは、エンジンを主として車を動かしながらモーターがアシストするパラレル方式で、バッテリーは鉛蓄電池だった。