昭和の軽自動車はなぜ「うるさい」と嫌われたのか? 大人気時代の今こそ考える
規制が比較的緩かった昭和の時代、軽自動車はしばしば「非力」「うるさい」と批判された。なぜか。その理由を考えてみよう。
構造と距離の影響

まず、軽自動車が発する騒音は、エンジンの特性によって大きく左右される。自動車のエンジン音にはさまざまな種類があるが、軽自動車は小型エンジンを使用しているため、エンジンパワーを最大限に引き出すためには高回転まで回す必要がある。このとき、エンジンは「うるさい」と感じられがちだ。
また、軽自動車は構造上、エンジンとドライバーの距離が比較的短く、防音材が使われていないことが多かった。その結果、高速走行時やエンジン回転数が高くなるとうるさく感じることがある。
とはいえ、現代の軽自動車は技術の進歩により、以前よりも騒音が小さくなっている。最先端のエンジン技術、排気音対策、音響技術などが導入され、軽自動車走行時の騒音が低減されている。
例えば、近年はターボ付きエンジンが登場し、低回転域でも普通車並みの加速が可能で、パワー不足感が解消されている。これにより、軽自動車は大人数や荷物を積んでも力強く加速することができる。
しかし、旧型の軽自動車は、騒音規制施行前の仕様や技術が反映されていないため、騒音が課題として残っている。