「軽自動車のダイハツ」というブランドイメージは今後どうなるのか? 2023年新車販売「14%増」も、認証不正で業界団体「見通しできない」現実
自動車業界は今、大きな問題に直面している。ダイハツ工業の車両認証不正問題である。同社に求められているのは、一刻も早い新車の生産・出荷の再開だ。
新車販売台数前年比14%増
コロナ禍以来、部品の供給不足と工場の稼働率の低さから減少の一途をたどってきた日本の自動車生産は、着実な回復を見せている。それは具体的な数字にもはっきりと表れている。
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日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)がまとめた年間新車販売数データによると、2023年の新車販売台数は477万9086台となった。前年比13.8%の大幅増である。前年を上回ったのは5年ぶりとなる。内訳は、普通車が303万4167台。軽自動車は174万4919台だった。前者は前年比18.4%増。後者は同6.5%増である。
業績回復の背景には、コロナ関連パンデミック(世界的大流行)の沈静化がある。コロナ自体の感染力は依然としてあるものの、近年はその勢いが弱まり、症状の重さは軽減されている。
ちなみに、2023年1月頃の大手自動車メーカーの短期的な観測では
「コロナの影響は依然として継続中」
というものだったが、2024年はそのような分析は見当たらない。コロナ禍前の日本の新車販売台数がおおむね500万台ラインで推移していたことを考えれば、間もなく本格的な回復に向かうだろう。
しかし、自動車業界は今、コロナ禍とは別の問題に直面している。2023年12月に発覚したダイハツ工業の車両認証不正問題である。ダイハツは問題解決のため、2024年1月末まで新車の生産・出荷を停止することを決定した。