ダイハツ不正問題 そもそも「型式指定」が取り消されたらどうなる? という素朴なギモン

キーワード :
, ,
ダイハツ型式指定取り消し処分で、インターネット上では、特に同車のユーザーから多くの不安や疑問の声が上がっている。今回は、これらの疑問や不安について簡単に説明したい。そもそも型式指定とは何か。

3車種の高い市場性と今後

グランマックス(画像:ダイハツ工業)
グランマックス(画像:ダイハツ工業)

 最後に余談だが、ナンバープレートに型式指定はおろか、型式すら記載されていない車両が存在することに注意が必要だ。車検証の型式欄に「不明(フメイ)」と記載されている。あるいは、番号の前後にハイフンで囲まれた数字が表示されている車両である。

 並行輸入(正規代理店ルート以外のルートで純正品を輸入すること)の外国車や、中古で輸入され日本で新規登録された外国車に多い。これらの車両は最初から車検があることになっている。

 もちろん、こうした車両でも、過去にメーカーで生産されたものであれば「型式」に相当するものがある。しかし、その内容を公的に証明することができないため、「不明」と表示されているのである。

 ダイハツ「グランマックス」、マツダ「ボンゴ」、トヨタ「タウンエーストラック」は、ビジネスにおける市場性という点で重要なポイントがある。

 それは、積載量2tクラスの小型トラックの大半が準中型免許の対象となる現行の運転免許制度において、普通免許で運転できる数少ない商用トラックなのだ。

 普通免許で運転できるということは、若いドライバーに運送業界への参入の門戸を開くという意味でも意義がある。こうした市場において重要であることはいうまでもないし、都市部での小口配送事業にも欠かせない車種である。

 型式指定の取り消しは極めて遺憾であるが、ダイハツには今回の件を真摯(しんし)に受け止め、一刻も早く顧客の信頼を回復するための改善策を講じてもらいたい。

全てのコメントを見る