ダイハツ不正問題 そもそも「型式指定」が取り消されたらどうなる? という素朴なギモン
ディーラー負担と不正の背景

ナンバープレートを取得して公道を走るためには、車検を受けて保安基準に適合していることを確認しなければならない。ただし、新車の場合は例外である。
新車は、メーカーが製造・出荷した時点で保安基準に適合していることが大前提である。そのため、ナンバープレートの登録を迅速に行うために、事前に国土交通大臣に当該車両の情報を申請し、保安基準への適合性や品質管理に問題がないことを確認する。その証明として型式指定番号が発行される。
型式指定番号を付与された車両は、メーカーから出荷される際に「完成検査終了証」と呼ばれる書類が交付される。一般に「完検」と呼ばれるこの書類は、車検に適合していることを証明するもので、通常の車検手続きを経ずにナンバープレートの登録ができる。
型式指定を取り消されたらどうなるのか。簡単にいえば、新車であっても完成検査終了証は交付されない。つまり、ナンバープレートの登録には別途車検が必要なのだ。
「えっ、それだけなのか」と思う人も多いだろう。しかし、新車登録時に車検が必須ということは、ディーラーにとっては大きな負担である。基本的にディーラーでの新車販売は中止せざるを得ないだろう。
そうなると、すでに当該車を所有し、使用している人への影響はどうなるのだろうか。保安基準認証試験に不正があり、車両の安全性に問題があるのではないか、と考える人も多いだろう。しかし、今回のケースでは、ダイハツが技術検証を行い、販売車両の安全性に問題がないことを確認している。
今回の問題の原因は、SRSエアバッグの展開試験で使用した部品が量産車と異なっていたことにある。型式指定の大前提は、認証試験時にすべての部品が量産車と同じ仕様であることであり、量産部品を使用せずに試験を行ったことが問題となった。
ナンバープレートを取得して走行している車両については、現時点では安全性に問題はない。また、新車登録時に型式指定が必要なので、継続車検を受ける際にも問題はない。その点は安心できる。