JR西、関西主要路線に「再エネ」導入へ なぜ鉄道会社はCO2排出ゼロへ加速するのか?
電車の運転用電力を再生可能エネルギー由来に切り替える鉄道会社が増えてきた。JR西日本は新たに京都線、神戸線など関西の主要路線に再エネ由来の電力を導入する。
先行するのは東急など私鉄大手

電車の運転用電力を再エネ由来の電力に切り替える試みは、私鉄大手が先行してきた。実質CO2排出ゼロで運行を始めた第1号が、東急電鉄の世田谷線だ。東京都世田谷区の三軒茶屋駅と下高井戸駅を結ぶ5kmの軌道線で、2019年から東急パワーサプライ、東北電力と協働し、水力、地熱発電由来の電力で運行している。
その後、東急電鉄はさらに取り組みを進め、2022年から日本で初めて東横線など全路線で鉄道の運転用、駅の使用電力を再エネ由来に切り替えた。年間のCO2削減量は約16万5000t。一般家庭約5万6000世帯分の年間排出量に相当する。東急電鉄は
「この取り組みをきっかけに環境に配慮した取り組みが広がることを期待している」
と述べた。
東急電鉄を追いかけるのが、同じ関東の私鉄大手西武鉄道だ。池袋線、新宿線など全路線の使用電力を2024年1月から再エネ由来に切り替え、実質CO2排出ゼロで運行を始めた。列車運転用だけでなく、駅や踏切の使用電力も含まれている。
調達する電力は東京電力エナジーパートナーの再エネ電力メニュー。これにより、年間約15万7000t排出していたCO2が実質ゼロになる。一般家庭の排出量に換算すると、約5万7000世帯分に当たる。西武鉄道は
「再エネ由来の電力使用は環境面で鉄道の優位性を示すことになる」
と説明した。
これに対し、JR東日本グループは秋田県や愛知県に太陽光、風力発電施設を整備するとともに、福島県内の常磐線、宮城県内の仙石線に再エネ由来の電力を導入している。鉄道各社が本気で脱炭素化に動いているわけだ。