かつては高級車の象徴! フロントガラスの「トップシェード」を最近めっきり見かけないワケ
かつて自動車のフロントガラスの一部には、「トップシェード」「ハーフシェード」と呼ばれる青や緑のグラデーションが施されていた。今後はどうなるのか。
安全とのトレードオフ

そもそもトップシェードにはどのような効果や種類があり、装着することでどのようなメリットがあったのか。
装着する一番の目的は、運転席や助手席に差し込む日差しを、視界を遮ることなく抑制することだ。トップシェードは、サンバイザーがなくてもある程度日差しを和らげることができる。色は黒や青、緑などが一般的で、日差しを和らげるだけでなく紫外線をカットする機能を備えたものもある。
また、純正装着されているトップシェードは、フロントガラスの層と層の間にある中間膜に色が付いている。そのため、後で装着したい場合はフロントガラスの交換を覚悟しなければならない。
しかし、純正である必要がなければ、着色フィルムを貼って対応できる。トップシェードは、自分のクルマをドレスアップするのが好きな人の間で人気のある装備のひとつとなっている。
ただ、フロントガラスの上部を隠すトップシェードは、日よけが必要ないときでも視界を遮る可能性がある。また、各先進安全装備が緊急時に正しく作動しない可能性があることは問題だ。これは大きなデメリットではないかもしれないが、こうした理由からトップシェードを装着するクルマは少なくなっているようだ。