かつては高級車の象徴! フロントガラスの「トップシェード」を最近めっきり見かけないワケ

キーワード :
,
かつて自動車のフロントガラスの一部には、「トップシェード」「ハーフシェード」と呼ばれる青や緑のグラデーションが施されていた。今後はどうなるのか。

ハイブリッドフィルムの台頭

紫外線を99%以上カットしてくれるハイブリッドフィルム(画像:滋賀スバル自動車)
紫外線を99%以上カットしてくれるハイブリッドフィルム(画像:滋賀スバル自動車)

 トップシェードが衰退した理由には、前述のデメリットに加え、「ハイブリッドフィルム」の台頭やガラスそのものの進歩もある。

 ハイブリッドフィルムとは、透過率を高めながら紫外線と赤外線をダブルでカットするガラスフィルムだ。

 滋賀スバル自動車(滋賀県草津市)のウェブサイトによると、赤外線を92%カット、紫外線を99%以上カットし、強度の高いフィルムであるため、車上荒らしなどの盗難防止や、万一の事故の際のガラスの飛散防止にも役立つという。また、赤外線をカットすることで、車内の温度上昇を抑え、空調効率の向上も期待できる。

 また、最近ではフィルムがなくてもガラス自体の性能が向上し、そのままの状態でも赤外線や紫外線をカットできる製品も登場している。このようなフィルムやガラスは、フロントガラスにある安全装備のセンサーに干渉しないといわれている。

 単純なまぶしさ対策という点ではトップシェードに劣るかもしれないが、透明なままでも快適な車内環境を提供できるフィルムやガラスなど、技術の進歩によってトップシェードの必要性はなくなりつつあるのかもしれない。

全てのコメントを見る