国鉄系の脅威に? ヨーロッパの「民間鉄道会社」が市場に巻き起こした大変革とは
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上下分離方式を採用する欧州地域だが、その先には「オープンアクセス法施行」があった。オープンアクセスとは何か。
レギオジェットの挑戦

チェコのレギオジェットも、同国の鉄道市場に大きな変革をもたらした。
レギオジェットの親会社スチューデント・エージェンシーは、同社社長のラディム・ヤンチュラ氏がまだ学生だった1993年に設立、当初は学生向けの小さな旅行会社だった同社は、高速路線バス事業に参入してから急成長。2011年にレギオジェットブランドの都市間特急列車の運行を開始した。
同社は旧国鉄系のチェコ鉄道と比較して、座席の種類やサービス内容によって異なる運賃や、各車両に配備された客室乗務員によるサービスが特徴で、最上級のビジネスクラスは4人用の個室が用意され、ウエルカムドリンクとしてスパークリングワインが提供されるほか、乗車中はいつでもコーヒーや紅茶を無料で注文できる。
一方で一番安い「ローコスト」運賃では、ビジネスクラスで提供されるようなサービスは全て省略されるが、非常に安い価格が魅力となっている。レギオジェットの参入は、イタリアの時と同じような結果には至らず、チェコ鉄道から乗客を奪う形となってしまい、チェコ鉄道の巻き返しが期待される。
高速路線バスの会社として有名な、フリックスバスの鉄道版であるフリックストレインは、ドイツ鉄道が独占してきたドイツ国内の鉄道事業へ参入。
ドイツ鉄道の高速列車ICEに対して、旧来の客車列車で営業を行う同社は、所要時間の面ではドイツ鉄道に一歩譲るが、運賃の安さで人気を博し、若者を中心に多くの利用者があり、路線網や運行本数の拡大が計画されている。いわば鉄道版の格安航空会社(LCC)である。