EVから自宅に電力供給! 話題の「V2H」は本当にお得なのか
最近、耳にするようになった「V2H」。EVシフト時代には必須なのか。
メーカー別の性能と価格

イニシャルコストは、システムに搭載されるV2H機器の種類によって大きく異なる。
一番シンプルなV2H機器は、EVに充電だけして、そこから家庭に電気を供給するモデルだ。イメージとしては、災害時などに使用する住宅用蓄電池システムをEVに置き換えたものと考えればわかりやすいだろう。
気になる機器本体の価格は、業界最大手ニチコンのスタンダードモデルが49万8000円。プレミアムモデルは89万8000円。両者の違いは、前者が住宅用100Vであるのに対し、後者は200Vにも対応する点で、その他細かい操作性などにも違いがある。
ニチコン以外のメーカーにはオムロンやパナソニックがあるが、オムロンはオープン価格で、購入先での工事費を含めた見積もりが必要。パナソニックのエネプラットは蓄電機能も備えた非常に多機能な機器で、本体価格は176万円とそれなりに高価である。設置費用は条件によって異なるが、基本的な設置費用は20~30万円程度と見積もっている会社が多い。
もうひとつの疑問は、V2Hを導入する際に太陽光発電パネルを検討すべきかどうかだ。V2Hと太陽光発電を組み合わせれば、住宅用の電力を節約できるだけでなく、EVの充電を全て太陽光発電でまかなえるケースもある。ランニングコストの面でも申し分ない。
これについては、
・家庭で1日に使用する電力量と電気料金。
・太陽光発電パネルの設置費用とメンテナンス費用。
を全て比較検討した上で導入の是非を判断するしかない。