街の「EV充電器」はなぜ全然増えないのか? 事情は想像以上に複雑、もはや「鶏と卵」論争している場合ではない

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EVの普及にはさまざまな課題が立ちはだかっている。そのうちのひとつに充電インフラの整備がある。しかし現実は遅々として進んでいない。いったいなぜか。

充電インフラ整備「唯一解存在せず」

EV充電器(画像:写真AC)
EV充電器(画像:写真AC)

 昨今の脱炭素化トレンドで、電気自動車(EV)に関するニュースを見ない日はなくなった。段階的に化石燃料で走る自動車(ICE車)を廃止し、EVの導入を促進する野心的な目標を掲げる国が増え、自動車産業は大きな変換点を迎えている。

 しかし、EVの普及にはさまざまな課題が立ちはだかっている。そのうちのひとつに

「充電インフラの整備」

があり、よくEVの普及と充電インフラの整備は「ニワトリとタマゴ」だといわれる。どちら一方が先行し過ぎてもうまく行かず、両社をバランスよく進めることが重要なのである。

 また、充電インフラの整備はさまざまな要因が複雑に関係しており、

「これさえ解決すればOK」

といった単純な問題ではない。

 ゆえに、充電インフラの整備に関する唯一の解は存在しない。しかし、どこの国・地域においても共通する課題や共通解的な解決の道筋はあるはずだ。

 本記事では、EV充電器の設置が進まない根本的な理由を多角的に探り、この重要なインフラの普及を加速させるための解決策の道筋を示すこととしたい。

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