「空のWi-Fi戦争」勃発 利権を巡り、米競合2社の“仁義なき戦い”激化 いったいなぜ?

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今、米国で同業の競合2社が壮大な“ケンカ”を繰り広げている。ともに米国に本社をおくスマートスカイインターネットワークス、ゴーゴービジネスアビエーションだ。両社ともに同じ分野でサービスを提供している。

米国で空のWi-Fi戦争が発生

飛行機(画像:写真AC)
飛行機(画像:写真AC)

 今、米国で同業の競合2社が壮大な“ケンカ”を繰り広げている。ともに米国に本社をおくスマートスカイインターネットワークス(以下、スマートスカイ)、ゴーゴービジネスアビエーション(以下、ゴーゴー)だ。両社ともに同じ分野でサービスを提供している。

 この2社は、

「空のインターネット提供」

を可能にする技術を巡り法廷で争っている。訴えたのは技術開発したスマートスカイで、ゴーゴーに対し特許侵害と技術の使用差し止めを求めている。ゴーゴー側にも当然言い分があるようで、

「ゴーゴーが提供しているサービスは特許侵害には当たらない」

と反論。両者一歩も引き下がらずにもう数年にわたり係争がつづいている。このような裁判をしてまで両社が火花を散らす理由は、やはりそこに巨大なビジネスチャンスがあるからだろう。

 移動や輸送手段としての航空機利用は、大型旅客機から自家用機、物流の輸送機からドローンに至るまで、今後ますます増える一方である。旅客航空会社は、顧客に安定したインターネットを提供することがサービスの満足度に影響を与える。

 自家用機を利用するビジネスエグゼクティブ層にとっても、機上でのインターネット利用は必要不可欠だ。輸送機などのオペレーション業務効率においては、インターネット利用の有無がビジネスの死活問題ともなりえる。

 まさに「空のインターネット」の需要は増える一方で、ブルースカイならぬブルーオーシャン(ビジネスチャンスが眠る域の比喩)の奪い合いに発展しているのだ。

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