長崎空港「24時間化」に向けて実証運航中 来たる“定期便化”で地域経済に変革もたらすか?

キーワード :
, ,
長崎空港(1975年開港)で今、24時間化に向けた検討が進んでいる。世界初の海上空港として開業して半世紀。騒音問題等も少ないことから、24時間化にシフトして空港を最大限活用しようと、長崎県は「長崎空港24時間化推進委員会」を立ち上げ、協議を進めている。

海上空港を生かした取り組み模索

北九州空港(画像:写真AC)
北九州空港(画像:写真AC)

 国内で24時間化されている空港は、

・羽田空港
・新千歳空港
・関西国際空港
・中部国際空港
・北九州空港
・那覇空港

の6か所だ。このうち海上空港は、

・関西国際空港
・中部国際空港
・北九州空港

の3か所となっている。

 九州では、2006(平成18)年に開港した北九州空港が唯一の「海上の24時間空港」で、その強みを生かした取り組みが行われている。福岡空港では対応できない早朝・夜間の時間帯を含む国内線、国際線が運航されているほか、貨物便の誘致にも力を入れている。北米や欧州などの大型貨物機の新規就航につなげるため、滑走路を長崎空港と同じ3000mに延伸し、2027年に供用が開始される予定だ。

 北九州空港では、貨物の取扱量が2021年度まで4年連続で過去最高を更新。一方、長崎空港は2019年度までは北九州空港を上回っていたが、2020年度から大きく差がつけられ、2022年度は北九州空港の

「4分の1程度」

にとどまっている。

12月に第3弾の実証実験を実施

大村市の位置(画像:OpenStreetMap)
大村市の位置(画像:OpenStreetMap)

 長崎空港は2022年3月、一部の航空管制業務を遠隔で行うリモート運用が導入された。それにより、管制業務に携わる人員を増やすことなく、早朝と深夜の航空便の受け入れが可能となった。

 しかし、運用時間の延長につなげるためには「定期便の就航」が必要となってくる。県交通政策課は

「定期便を誘致するためには、より多くの人に空港を利用していただかないといけない」

と話す。24時間化に向けて県は

1.空港までの2次交通
2.空港ビル内の受け入れ
3.大村市内の滞在
4.利用促進

の四つの対策を課題に挙げている。

 早朝と深夜に需要がどれくらいあるのかを探るため、8月と9月にソラシドエアの長崎~羽田便で実証実験を行った。12月に実施する第3弾の実証実験では、23日と30日の土曜日の深夜に羽田~長崎線を、24日と31日の日曜日の早朝に長崎~羽田線を運航する。

 長崎空港の24時間化が実現すれば、周辺の空港が運用外の時間に着陸できなくなった場合に、

「緊急着陸先」

としての選択肢が北九州空港以外に増えることになる。

全てのコメントを見る