「サポカー限定」「条件付き」免許がちっとも日本で普及しない、実にシルバーな理由

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2022年5月。安全運転支援装置を搭載した車両のみを運転可とする「サポートカー限定免許制度」が開始され、運転免許返納前の“第3の選択肢”として注目をあびた。

諸外国における条件付き免許の状況

サポートカー限定免許推進のリーフレット(画像:警察庁)
サポートカー限定免許推進のリーフレット(画像:警察庁)

 諸外国における条件付き免許は次の一部、または複数を組み合わせ実施されている。

・運転免許更新後の有効期間の短縮
・同乗者の有無
・運転可能な道路、時間帯を限定
・制限速度の条件設定

 運転免許の有効期間を短縮することで、免許更新時の講習頻度が増える。カナダ・オンタリオ州では、80歳以上の高齢者は2年ごとの免許更新とされる。

 講習内容は視力検査・新たな交通法規の説明など一般的な講習内容に加え、認知検査、老化の運転に関する影響をグループワークで討議する内容である。講習結果や過去における違反歴から、一定基準に該当する場合にはシートベルトの全員装着義務や同乗者義務など、運転継続には条件がつく。

 オーストラリア・ニューサウスウェールズ州では、近隣地区に限定した運転範囲を設定し地域の運転免許官と協議の上、運転地区を限定した免許が使用可能だ。

 米国アイオワ州では、運転者が住む地域内において日常的に使用する道路を同定し、実車試験を経て、夜間の運転禁止や制限速度の条件付き免許が交付される。そのほか、医師による通報制度、検査も一定の違反や年齢になると課される地域がある。

 英国では安全な運転に懸念がある患者に対し、医師が「関連する行政機関に相談するように」と助言しても従わない場合、患者の同意なく通報できる制度がある。日本では、条件付き免許制度の導入は検討中。その主な理由は

「高齢ドライバーの権利擁護」

である。年齢を基準として、運転範囲を限定することには年齢差別につながり「運転能力に応じて条件を設定すべき」とする専門家の意見がある。 また日本において、条件付き免許の制度化には「条件付き免許は事故率の低下に寄与するか科学的な裏付けや社会的議論が必要」とされ、条件付き免許の制度化は見送られている。

 条件付き免許を制度化することは、運転できる権利を抑制することにつながる。慎重に検討するのは当然だ。

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