ライドシェアは「過疎地域」こそ必要だ! 私が“とにかく反対”のタクシー労組にいささかも同意できないワケ

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公共交通機関が発達していない地方でさえ、ライドシェアは認められないのか。タクシー業界の労働組合のパンフレットから考える。

注目すべき三つの質問

全国自動車交通労働組合総連合会のパンフレット「危険な白タク ライドシェア」より(画像:全国自動車交通労働組合総連合会)
全国自動車交通労働組合総連合会のパンフレット「危険な白タク ライドシェア」より(画像:全国自動車交通労働組合総連合会)

 冒頭で紹介した自交総連のライドシェアに関する提言のなかで、注目すべき三つの質問に対する項目がある。

1.地方でライドシェアを導入すれば便利になるのでは?
2.地方で自家用有償旅客運送を拡大すれば便利になるのでは?
3.どうやって地方で交通を確保すればいいのでしょうか?

これらの質問に対する回答は、次のとおり。

A1.安全性・公共性のない交通手段には任せられません。
A2.自家用車での輸送は安全性に問題があります。
A3.乗り合いタクシー、デマンドタクシーが活用できます。

これらの問いに対する答えを考える前に、大前提となる現状を整理しておく必要がある。

 まず、ここでいう地方とは、いわゆる地方都市など公共交通機関がそれなりに発達している場所とは別次元の、限界集落、過疎地域に近い場所を指す。バスなどの公共交通機関が廃止されて久しく、隣町からタクシーに呼ぶにも時間がかかる。住民は自家用車しか使えない。自身は自家用車を持っていない。このような地域では、自家用車も運転免許も持っていない高齢者は、近隣住民の善意に頼って相乗りで移動するしかない。

 こうした地域では、実は以前から道路運送法の特例として、自治体が運営する自家用車による有償の人員輸送が認められてきた。いわゆる道路運送法第80条の特例によるものである。しかし、実際には適切な手続きや体制の整備が必要だったこともあり、必要なところすべてにこの制度が普及したわけではなかった。

 2006(平成18)年の法改正で名称が「自家用有償旅客運送」に変更された。また、現在では自治体だけでなく、NPO、農業協同組合、生活協同組合、医療法人、公益法人などにも制度の運用が広く認知されている。つまり、運用には相応の歴史とノウハウがあるということだ。

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