新型センチュリーが「SUV化」した根本理由 そもそも収益性は大丈夫なのか?

キーワード :
, ,
トヨタは2023年9月6日、同社フラッグシップの「センチュリー」に新たなモデルを追加すると発表した。今回公開されたモデルの特徴は、それまでの堂々としたフォーマルセダンからの変更である。

5ドアハッチバックの衝撃

センチュリー(画像:トヨタ自動車)
センチュリー(画像:トヨタ自動車)

 トヨタは2023年9月6日、同社フラッグシップの「センチュリー」に新たなモデルを追加すると発表した。今回公開されたモデルの特徴は、それまでの堂々としたフォーマルセダンからの変更である。

 新たなモデルのパワートレインは3.5リッターV型6気筒エンジンを搭載したプラグインハイブリッド車(PHV)の4WDで、トヨタの持てる技術を惜しみなく投入した、まさに新時代のフラッグシップだった。唯一の驚きは、大きくて背の高い5ドアハッチバックだったことだ。

 新しいセンチュリーは発表されるやいなや、メディアでさまざまな臆測を呼んだ。その多くは、

「トヨタはついにセンチュリーをプレミアムスポーツタイプ多目的車(SUV)化することを決定した」

というものだった。ある意味、これは必然だった。

 カリナンを擁するロールスロイス、ベンテイガを擁するベントレーという、いずれも高いプレミアム性を備えたSUVというプレミアム・ブランドは、すでに世界にその名をとどろかせていた。いずれも販売面で同社の業績を大きく向上させることに成功していた。

 実際、ロールスロイスはカリナンの成功もあり、2022年度に創業以来最高の販売台数6021台を記録した。同様に、ベントレーも2022年度に1万5147台を販売した。この数字も過去最高であり、特にアジア太平洋地域での伸びが顕著であった。また、ベンテイガはベントレーにとって最も成功した販売車種となった。アジア太平洋地域におけるベントレーの総販売台数シェアは約40%で、これは世界の他の地域と同様といわれている。

 超高級車市場の売れ筋トレンドは、今やSUVである。それは、スポーツカーを存在意義としてきたフェラーリでさえ、プレミアムSUVであるプロサングエを投入していることからも明らかだ。

全てのコメントを見る