トヨタ、コロナ後の業績回復も 全然油断できない「中国事情」
8月1日、トヨタは2023年度第1四半期の連結決算を発表した。それから約1か月が経過。さまざまな方向からの分析を経て、トヨタの現在の経営状況とグローバル市場における当面の課題の詳細が明らかになりつつある。
第1四半期の決算内容

2023年8月1日、トヨタは2023年度第1四半期(2023年4月~6月)の連結決算を発表した。それから約1か月が経過。さまざまな方向からの分析を経て、トヨタの現在の経営状況とグローバル市場における当面の課題の詳細が明らかになりつつある。
まずは決算内容から見てみよう。この期間の営業収益は10兆5468億円。この数字は前年同期比で24.2%増である。同じく営業利益は前年同期比93.7%の1兆1209億円。トヨタとしては四半期ベースで1兆円以上の利益を記録したのはこれが初めてだ。
それでは製造台数の面ではどうだったのだろう。この期間のグローバル生産台数は約262万6000台。この数字は対前年同月比で15.5%増である。日本国内、北米、欧州、アジア、そのほかの地域の全てで生産台数は改善された。
昨今の国際市場を重視するのであれば、電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HV)、プラグインハイブリッド車(PHV)の生産台数も気になるところだ。この分野でのグローバル生産台数は約86万8000台。これは対前年同月比で29.9%増である。
約262万6000台のグローバル総生産台数に対して、約86万8000台という電動車関連の総生産台数が占める割合は34.2%。この数字も対前年同期比で5.7%向上した。