トヨタ系自動車部品メーカーが、なぜか「ゲーミングキーボード」を作った理由
5月、ゲーミングキーボード「ZENAIM KEYBOARD」が発売された。ZENAIMはトヨタ系の自動車部品メーカー東海理化が立ち上げたゲーミングギアブランドだ。いったいなぜか。
開発の経緯

また、車載モジュールにも採用されている磁気センシング技術を応用しているのも特徴だ。無接点磁気センサー方式のスイッチは、スムーズでガタつきのない押し心地を実現し、プロゲーマーからも高い評価を得ている。物理的な接点がないスイッチのため、耐久性の高さにもつながっている。
価格は税込みで約4万8000円と、他社製品と比べて決して安くはないが、価格に見合ったゲーミングキーボードである。
自動車部品メーカーのゲーミングギア市場への参入は前代未聞。その経緯を説明しよう。
東海理化は数年前から新規事業の創出に乗り出しており、2020年に二之夕裕美(にのゆ・ひろよし)氏が社長に就任した際、社内から新規事業のアイデアを募った。
「100年に1度の大変革期」と言われるこの時代、電気自動車(EV)シフトなどで自動車部品は減少し、自動車部品メーカーの仕事量も減る可能性がある。時代の変化に対応するため、完成車メーカーに依存しない新たな生計手段を模索する意図があったのだろう。その結果、30代の若いメンバーがゲーミングキーボードの製作を思いついた。
こうして2021年に開発が始まり、約2年の歳月を経て、2023年5月に販売が開始された。